永代供養墓と散骨を比較！方法・特徴や費用など
昨今、少子高齢化やライフスタイルの多様化に伴い、従来の「お墓を建てる」以外の選択肢である永代供養墓や散骨が注目されています。
いずれも、後継者がいなくても供養が可能な方法として関心が高まっていますが、その特徴や費用、供養のあり方には大きな違いがあります。
今回の記事では、永代供養墓と散骨のそれぞれの特徴や方法、費用などを解説します。永代供養墓や散骨に興味がある方はぜひ参考にしてください。
永代供養墓と散骨を比較
それでは早速、「永代供養墓」と「散骨を比較」を比較していきます。
永代供養とは？
遺骨の管理や供養を霊園や寺院が遺族に代わって永続的、もしくは一定期間にわたって行う仕組みです。一般的な墓地の場合、継承者がいないと無縁墓になるリスクがありますが、永代供養ではその心配がありません。
契約時に供養期間や納骨形式を選ぶことができ、宗派不問の霊園も多く、自由度が高い点も選ばれる理由の一つです。管理や清掃も施設側に任せられるため、家族や親族の負担を大きく減らすことができます。近年では、生前に契約を済ませておく「生前契約」も増えています。
方法
主に「個別納骨」と「合祀納骨」に分かれます。個別納骨は、一定期間、個別の墓や納骨壇に安置し、その後に合祀される形式です。供養期間中はお参りがしやすく、家族の想いを形にしやすい方法といえます。
一方、合祀納骨は最初から複数の遺骨と一緒に埋葬される形式で、費用を抑えつつ供養ができる点が特徴です。ただし、一度合祀されると遺骨を取り出すことはできない点には注意が必要です。
また、永代供養は墓石のある「個人墓」形式だけでなく、屋内型の「納骨堂」、自然との共生をコンセプトとした「樹木葬」など、様々な形式があります。
費用相場
費用の目安はおおむね50万〜100万円程度で、供養形式によって幅があります。墓石を建てる個別墓が最も高額になりやすい一方、屋内型の納骨堂や自然志向の樹木葬などは比較的費用を抑えられる傾向にあります。
散骨とは？
遺骨をお墓に納めず、海や山などの自然の中に撒いて供養する方法です。散骨は、専門業者に依頼するのが基本ですが、お墓を必要としないため土地の購入や墓石の建立が不要であり、費用を抑えられる点が大きなメリットです。また、宗教や宗派にとらわれにくく、形式に縛られない自由な供養ができるのも魅力です。
一方で、散骨後は手を合わせる場所が残らないため、遺族の中には心のよりどころを持ちにくいと感じる方もいます。家族でよく話し合い、気持ちの整理がつくかどうかを見極めたうえで選ぶことが大切です。
方法
散骨の方法にもいくつかの種類がありますが、もっとも一般的なのは「海洋散骨」です。専門業者の船に乗って海上で散骨を行う形式です。個別で船を貸し切る「チャーター散骨」や、複数の遺族が同乗する「合同散骨」、遺族が同行せず業者が代行する「委託散骨」など、希望に応じたスタイルを選ぶことができます。
また、陸地で行う「山林散骨」や、空中から撒く「空中散骨」などもありますが、場所によっては条例や周辺住民への配慮が必要となるため、事前の確認が欠かせません。いずれの方法でも、遺骨はそのままではなく「粉骨」と呼ばれるパウダー状に加工されます。
費用相場
費用は、10万円〜30万円程度が目安になります。最も費用が抑えられるのは、遺族が立ち会わずに業者にすべてを任せる委託散骨で、10万円前後で利用可能です。
一方、家族が乗船して行う海洋散骨や、合同散骨では、人数や船のタイプによって15万円〜30万円程度かかる場合があります。
永代供養墓と散骨で迷った場合には
永代供養墓と散骨で迷った場合は、故人やご家族の想い、供養のスタイル、予算、そして「お参りの場所が必要かどうか」を基準に考えるのがポイントです。
定期的に手を合わせる場所が欲しい場合には、永代供養墓が適しています。個別のお墓があることで心の拠り所となり、節目の法要やお盆などにも家族が集まりやすくなります。一方、自然に還ることを希望し、形式にとらわれずシンプルな見送りを望む方には、散骨が向いています。
また、予算に応じて選ぶのも一つの判断軸です。親族間で意見が分かれることもあるため、事前によく話し合い、故人の意思を尊重しながら家族全員が納得できる方法を選ぶことが大切です。
永代供養墓と散骨の違いについて
永代供養墓と散骨は、どちらも後継者のいない方や家族や親族に負担をかけたくない方に適した供養方法ですが、その性質や費用、供養のスタイルには明確な違いがあります。大切なのは、故人やご家族の想いを尊重し、納得のいく方法を選ぶことです。
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